サイト運用のデータ分析とは?初心者に分りやすい基本的なテクニックを解説

サイト運営におけるデータ分析の重要性が増している中、その手法や活用方法を理解することは、ビジネスの成功に直結する重要なスキルです。
一方で、どのような指標を扱うべきか分からない、適切な分析ツールが分からないといった声もよく聞かれます。
そこで本記事では、サイトのデータ分析の基本から実践的な活用方法まで、初心者にもわかりやすく解説します。訪問者数やコンバージョン率といった基本的な指標の見方から、Google アナリティクスなどの分析ツールの使い方、さらには専門家への外注方法のノウハウまでを解説します。
ぜひ参考にしてください。
目次
1.サイトのデータ分析とは?
「サイトのデータ分析」とは、アクセス数やユーザー行動などの記録を解析し、改善点や効果的な戦略を導くプロセスです。まずは以下の点を理解することが大切です。
それぞれ解説します。
サイト運用におけるデータ分析の重要性
Webサイトを運用する上で、データ分析は売上向上やコスト削減に直結するため、非常に重要です。
データ分析を行うことで、サイト運用の現状を客観的に把握できます。
「なんとなく」や「感覚的に」ではなく、具体的な数値に基づいて判断することで、効率的なサイト運営を実現できるでしょう。
サイト運用のデータ分析に用いる主な指標
Webサイトの分析では、複数の重要な指標(KPI)を活用します。これらの指標を組み合わせることで、サイトの運用状態を総合的に評価することができます。
これらの指標を適切に組み合わせることで、サイト運用の問題点や改善すべき点が明確になるでしょう。
トラフィック指標 | セッション数 | 特定の期間内にWebサイトがアクセス(訪問)された回数 |
---|---|---|
ユーザー数 | サイトに訪問した人の数 | |
ページビュー数 | あるページが表示された回数。ページの人気度やコンテンツの消費度合いを示す。 | |
エンゲージメント指標 | 平均セッション時間 | ユーザーがサイトに滞在する平均的な時間。 |
ページ/セッション | ユーザーが1回のセッションで訪れる平均ページ数。 | |
バウンス率 | 訪問者がサイトにアクセスして1ページだけ見てサイトを離れた割合。エンゲージメントが低いことを示す指標。 | |
コンバージョン指標 | コンバージョン率 | 設定された目標(例:申し込み、購入、登録)に到達したセッションの割合。 |
目標達成数 | 特定のアクションや目標が達成された回数。 | |
離脱率 | 特定のプロセス(例:問い合わせフォーム)からユーザーが離脱した割合。 |
2.分析ツールの選定と設定
Webサイトの効果を把握するためには、適切な分析ツールの選定と設定が欠かせません。
ここでは、初心者の方でも簡単に始められる方法をご紹介します。
データ分析ツールは「Googleアナリティクス4(GA4)」がおすすめ
これからWebサイトの分析を始める方には、「Googleアナリティクス4(GA4)」がおすすめです。

GA4には以下のような特徴があります。
他にも、「Adobe Analytics」や「User Insight」といったツールがあります。
まずは無料で利用でき、かつデータ分析ツールとして王道であるGA4から始めることをおすすめします。
Googleアナリティクス4(GA4)の初期設定方法
データ分析ツールを使う際は、サイトにトラッキングコードを設置する必要があります。GA4を例に、設定手順をご説明します。

1.Googleアカウントでログインする
2.プロパティを作成する
3.発行されるトラッキングコードを各ページのhtmlのheadタグ内に設置
Webサイトの管理画面から行ったり、HTMLファイルを直接編集したりして設置します。設置が完了したら、データが正しく収集されているかをテストしましょう。
設置が完了したら、Webサイトの目的に合わせて、目標設定やフィルタの設定などのより詳細な設定を進めていきます。
詳しくは、以下の公式ページをご覧下さい。
参考記事:[GA4] アナリティクスで新しいウェブサイトまたはアプリのセットアップを行う
3.データを読み解く基本的なテクニック
ここでは、Webサイト運用のデータ分析について、基本的なテクニックをわかりやすく説明します。
データの読み解き方を理解して、効果的なサイト運営に活かしていきましょう。
それぞれ解説していきます。
分析結果をどのように活用するか
データから得られた情報は、具体的な行動に結びつけることが大切です。
(例)
データに基づいて判断することで、より効率的なサイト運営が可能になります。
効果的な改善策の立案と実行

改善策を考える際は、課題の優先順位をつけることが重要です。サイトへの影響が大きい課題から順番に取り組んでいくことで、効率的に改善することができます。
改善を進める際は、A/Bテストを活用するのも良いでしょう。A/Bテストとは、2つのパターンを用意し、どちらがより効果的かを検証する方法です。
また、改善策を講じた後も継続的にデータを確認することが大切です。
4.自社で難しい場合は外注も検討しよう
Webサイトを分析する際は、必要に応じて外部の専門家へ依頼することも検討しましょう。
自社の状況に合わせて、内製と外注を組み合わせることが重要です。
データ分析を自社で行う際の対策
まずは重要度の高い指標から分析を始めて、少しずつ範囲を広げていきましょう。
具体的には、ページビュー数やセッション数、コンバージョン率などが優先度の高い指標となります。
また、スキルや労力の観点から、自社でのデータ分析および改善が難しいというケースもあるでしょう。
そういったケースでは、外部の専門家に依頼することも選択肢の1つです。
外注先を選ぶ際の基準

サイト分析の外注先を選ぶ際は、以下の3つの観点で評価しましょう。
適切なパートナーを選定し効果的なデータ分析体制を構築することで、より良いサイト運営が可能になります。
業界での実績
過去の類似プロジェクトでの成果
Web解析士などの資格保有状況
5.まとめ
この記事では、Webサイトの運用者向けに、サイトにおけるデータ分析の基礎や代表的な指標、おすすめの分析ツール、分析結果の活用方法などを解説しました。
Webサイトの運営には、データ分析が欠かせません。データから得られた情報を活かして、アクセスの多い時間帯に記事を公開したり、人気コンテンツを参考に新しい記事を作成するなどのアクションにつなげましょう。
ただし、サイトのデータ分析には専門スキルと大きな労力が必要なため、必要に応じて外部の専門家に依頼するのも良いでしょう。
データに基づいた改善を継続的に行うことで、効率的なサイト運営を実現できます。